先日、4月に指揮させていただくオーケストラの練習がありました。
メインプログラムは、ラフマニノフの「交響的舞曲」。
ラフマニノフといえばやはり「ピアノ協奏曲」や「交響曲第2番」が有名ですが、「交響的舞曲」は知名度で言えばそれらの作品には劣るものの、ラフマニノフ節全開の名曲です。
この作品、間違いなく2026年に自分が指揮する曲の中で最も難しい曲だと思います。
振り返ってみれば毎年それなりに大変な曲に取り組んできました。
唐突な思いつきではあるのですが、ここ数年で大変だった曲はなんだろうなと振り返ってみることにしました。
特に順位をつけているわけではありません。思いついたままに書いていこうと思います。
ブルックナー/交響曲第2番
演奏:埼玉フィルハーモニー管弦楽団(2022年)
実は今まで「ブルックナー」という作曲家とは縁がなく・・・僕の人生初のブルックナーの指揮は、有名な「第4番」ではなくまさかの「第2番」でした。

初回合奏時にはあちこちから動揺の声が上がったほどの難曲でした。
特に第2楽章で3連符、4連符、5連符が同時に出てくるような複雑に声部が絡み合う場面を合わせるのに猛烈に苦労した記憶があります。


余談ですが、この半年後、佐倉フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会でブルックナーの「第4番」を指揮する機会をいただきました。「第2番」に比べると圧倒的に振りやすかった・・・
ヴェルディ/レクイエム
演奏:横浜交響楽団、横響合唱団(2024年)
この曲は2010年、大学1年生だった自分が「いつか指揮したい」とずっと夢見ていた曲です。
14年越しに夢が叶って感無量でした。

大変だったのは、まずオーケストラの分厚さと合唱のバランスに気を遣う点。
そして、左右両翼の3階席から降り注いでくるトランペットのバンダ(舞台外から演奏するパート)とのタイミングを合わせなくてはならない点。
最後に90分近い演奏時間、集中を切らさないようにしなくてはならない点。
無事に終えることができてホッとしています。いつかまた挑戦する機会が来るといいな・・・。
ショスタコーヴィチ/交響曲第8番
演奏:ロマーシュカ・フィルハーモニー(2024年)

僕のライフワークであるショスタコーヴィチ作品ですが、この「第8番」は本当に一筋縄ではいかない楽曲でした。

意図的ではあるのですが終始頭上に「?」マークが浮かぶ展開。
難解に入り組んだパート。
この前の年に「第7番」を指揮した時とはまた別の意味で消耗しました。
第7番は体力面。第8番は精神面。
伊福部昭/シンフォニア・タプカーラ
演奏:オルケストラ・シンフォニカ・カッパ(2025年)
僕の初・伊福部昭作品の指揮は「シンフォニア・タプカーラ」「交響譚詩」の2曲でした。
演奏時間は30分程度であるにも関わらず、3倍の演奏時間を誇るヴェルディのレクイエムよりも体力を消耗しました。

この曲は、血湧き肉躍るダンスミュージックですからね。普段は割と大人しめの棒を振る自分でも、さすがに大暴れせざるを得なかったというか・・・。
あと、本番が1月4日だったのも大きな要因ですかね(笑)。三が日で鈍った体に鞭打ち演奏しました。
演奏は、邦人作品をプログラムに取り入れるというコンセプトで結成された、通称「カッパオケ」。
今年開催される第2回演奏会も指揮台に上がらせていただくことになっています。
曲目はショスタコーヴィチの交響曲第1番、芥川也寸志の交響曲第1番、他。
近くなったらまた宣伝させていただきます。
プッチーニ/歌劇「ジャンニ・スキッキ」
演奏:ちちぶオペラ(2025年)
間違いなく、これまで指揮したオペラの中で一番難しかったです。
物語の内容は、大富豪の親族たちによる遺産争い。

この親族たちが曲者で、思い思いのことを好き勝手喋ります。これが一つの音楽になっているので、言葉の発音が聞き取りやすい音量バランス、同時に複数人が歌っているのでそのテンポ感の共有など本当に一瞬たりとも気が休まらない作品でした。


・・・というわけで、今年はこの「難しかった曲」にラフマニノフの「交響的舞曲」がランクインすることになりそうです。
演奏会は4月18日(土)、新宿文化センターにて。
よろしければ是非、肩で息をしながら指揮をしている泉を見物しに来てください。


チケット予約(無料)はこちら https://teket.jp/15559/56449
