こんばんは。
2ヶ月半前から稽古を積んできた《カヴァレリア・ルスティカーナ》《パリアッチ》が遂に明日、本番を迎えます。
今日は小屋入り(公演に使うホールに入り設営を行うこと)です。
先月、ミュージカルのコンサートにて使用した武蔵野市民文化会館です。1ヶ月ぶりにやって参りました。
先月使用した時とはガラッと雰囲気が変わっております。
いよいよここで明日、オペラの公演が行われるんですね。
「場当たり」と言い、実際の公演同様に動いてみて、照明の位置を決めたり大道具の移動するタイミングを決めたりしていきます。
合唱も入る場面ではかなり大人数になるので、それだけでも大変・・・。
僕は夜の公演の方では副指揮として、舞台裏に待機しています。
演者が舞台裏で歌ったり、指揮者が全く見えない位置で歌う時があるので、その際に指揮者に代わり舞台裏に向けて棒を振るなどの仕事(所謂、裏棒と呼ばれるものです)をしております。
これがなかなか大変で、上手側で棒を振ったら次は30秒後に下手側に移動して振り始める、など今日実際に通してみるとかなりの忙しさでした。
こういった実際の裏方の動きの確認のためにも「場当たり」というのは非常に大切なリハーサルなんです。
こちらは《パリアッチ》の通しの様子。
全ての場当たりが終わった後、両演目の通しが行われました。
実際のメイクと衣装での通し。舞台の雰囲気も感じて頂けるかと思います。
かなり入念に場当たりをしたわけですが、それでもどこかしらでエラーが発生します。
その度に裏方の皆さんが奔走。本当に、いつもこういった大掛かりな公演に携わると、裏方の皆さんの偉大さを改めて実感し、頭が上がりません。
演者が輝くことが出来るのは、裏方として公演に携わってくださっている方々のお陰ですから・・・。
僕は音楽スタッフ、という分類なので今日は昼過ぎからの参加でしたが、裏方は朝9時から設営をしているそうで・・・今日の解散は22時でしたから、本当に大変な作業だったことと思います。
明日は感謝の気持ちを忘れず、指揮台に上がらせて頂く所存です。
オペラというのはちょっとした「非日常」です。
ブザーが鳴って照明が落ち、ざわついていた客席が静まり返ると一気に別世界へ連れて行かれたかのよう。
幕が上がっている間だけ、観客は「日本の音楽ホール」ではないどこか(今回の場合だったらシチリア島?)に連れて行かれます。
たった数時間ですが、日常を忘れてオペラが創り出す非日常に一度飛び込んでしまうと病みつきになることでしょう。
明日はご来場くださった全ての方を非日常にお連れできるよう、全力を尽くします。
当日券もあるようなので、是非、足を運んで頂けると嬉しいです。
さて、本番前の景気付けに・・・
今日も一人で乾杯。