2025年3月16日(日)
もはや「振り返り」とは、というレベルで昔の話。
横浜交響楽団第738回定期演奏会にて、メインプログラムであるホルストの「惑星」の女声コーラスを指揮させていただきました。

「惑星」といえば「火星」「木星」が有名ですが・・・
終曲である「海王星」では、舞台裏で女声合唱が歌う場面があります(作曲者の部屋では「隣の部屋」ですが・・・)。
舞台上にいる指揮者を見ることができない位置で歌唱しなくてはならないため、指揮者と合唱の中継役として僕が配置された・・・というわけです。

ただでさえ薄暗い舞台裏。
自作のペンライト指揮棒を使い、舞台上の指揮者を見ながら合唱にテンポを指示します。
「海王星」の最後の小節は無限に繰り返す指示があります。最後の小節を繰り返し続けながらゆっくりと扉が閉まっていき、段々と女声合唱が聞こえなくなって、演奏が終了します。
現代のポップスでは珍しくないですが、当時いわゆる「フェードアウト」の方式で終わる曲など無かったでしょうから、かなり斬新なアイディアですね。
「火星」から始まり1時間近く演奏が続いてきた締めくくりが、自分の指揮する女声合唱(しかも、最後はアカペラ!)だったので、普段の自分が指揮している舞台よりもプレッシャーを感じていました。

終演後、オケメンバーと指揮の鈴木衛先生と。

合唱団員と鈴木先生、稽古ピアニストを務めてくださった飛松先生と。
男声合唱も、アンコールにて演奏に合流してくれました。
今回のプログラムは「イギリス音楽」。アンコールにはエルガーの「威風堂々」合唱付き版を演奏しました。自分も合唱団に混ざって歌わせていただきました。
普段は客席に背を向けて演奏していますから、お客様の反応を見ながらの演奏は新鮮な気持ちでした。
貴重な機会をいただけて、感謝しています。