本日、来年から始動する新しいオーケストラ、ロマーシュカ・フィルハーモニーの運営部顔合わせに参加してきました。
医療系の大学というのは本当にオーケストラが盛んでして。
各学校にオケ部があるのは勿論のこと、全国の医療系学生が1年に数回集結して演奏会を行うものもあるし(通称春オケ、夏オケなど)、学校の枠を超えて「学年ごと」に演奏会を行うオーケストラも存在しています。(通称学年オケ)
彼らのオーケストラに対する情熱はプロも顔負け・・・と言ったものですが、大変光栄な事に、2015年度に医療系大学に入学した学生による「学年オケ」の指揮者に指名して頂きまして、今年の3月にその公演を終えてきました。
一つの大きなイベントを終えるとやはり「ロス」が起こるもので、打ち上げの終わりでも解散を惜しむ声があちらこちらから聞こえてきていました。
僕としても初めて指揮者に指名して頂いた医療系オケ。やはり終わってしまうのは寂しいものがありました。
演奏会を終えて翌日。
そのオケに所属していた学生の一人からお礼のLINEがあり、しばらく雑談を続けていたのですが・・・その話の流れから「ショスタコーヴィチの作品を演奏するオケを新しく立ち上げよう!」という話にまでなり、あれよあれよといううちに有志が集い、一つのオーケストラとなったのでした。
この行動力、どうなってるんだ。
・・・というわけで、来年9月に始動し、3回の演奏会でショスタコーヴィチの「戦争三部作」を次々に演奏していくというコンセプトのオーケストラが出来上がったのでした。
交響曲第7番《レニングラード》は僕が大学院在学中に研究していたテーマの一つであり、非常に思い入れのある作品でしたので、こんなに早く指揮する機会に恵まれるとは思っていませんでした。巡り合わせに感謝ですね。
僕は医療系学生による吹奏楽(通称医科吹)の指導もさせて頂いているのですが、彼ら医療系学生と接していて思ったことがあります。
プログラム(選曲)で「頭の悪い選曲」と言われることを、褒め言葉だと思っている節があるのではないか・・・と。
確かに、市民楽団などを見ていても思いますが、1年にできる演奏会の数には限りがあります。やりたい曲はどんどん増えていくから1回の演奏会に詰め込んでしまうというのは確かに分かります。
先述の僕が指揮させて頂いた学年オケも、プログラムは
・ガーシュウィン/パリのアメリカ人
・ドビュッシー/交響詩《海》
・ショスタコーヴィチ/交響曲第5番
というプログラムにアンコールとして交響詩《ローマの松》の第3〜第4楽章を演奏したんです。
どう考えても重いですよね。
偏差値の高い彼らですが、選曲会議の場ではおそらく偏差値が3くらいになるんだと思います。
あ、一応言っておくと、悪口ではありません。褒めています。
そのチャレンジ精神や、ちゃんとこなしてしまう彼らの素晴らしさには本当に頭が上がりません。
そして、僕が指揮を担当する医療系オケでこれからもどんなに無茶なプログラムになったとしても僕はそんな「愛すべき音楽馬鹿」な彼らと挑戦を続けていきたいと思います。
今回始動するロマーシュカ・フィルハーモニー(通称ロマフィル)は正確に言うと医療系オケではないのですが、やはり大学でオケにどっぷり浸かった学生たち。これからどんな団体になっていくのか、非常に楽しみです。
戦争三部作を演奏していくということは創立記念演奏会が終わったら次は《交響曲第8番》を取り上げる事になるんだと思いますが、さて、前半にはどんなプログラムが置かれるんでしょう・・・(笑)
ロマーシュカ・フィルハーモニーの公式ホームページはこちらになります。
https://romaphilharmony.amebaownd.com来年9月6日を、どうぞお楽しみに。