中身のない雑談

苦しい時だけど、前を向いて生きていこうという話

こんばんは。泉です。

世間では色々なイベントが中止や延期に追い込まれていますね。

僕のようなフリーランスの音楽家にとっては死活問題です。

本来であれば3月の最初の1週間は東京と山梨と新潟を行き来する超絶スケジュールになっており「こいつは忙しくなりそうだぜ・・・!」とワクワクしていたものですが。

現在は8連休の5日目。いい加減に体も鈍ってきました。

今、一日をどう過ごしているかというと・・・

3月の仕事の8割が失われた僕がどんな風に日々を過ごしているかと言いますと。

午前7時起床。近所のパン屋にて朝食を購入し家で食べる。

午前中一杯をピアノの練習に費やす。

12時前にスーパーに行き、昼食と夕食の買い物を済ませる。

昼食後は夕方までピアノの練習や、春以降の仕事の譜読み。

夕食後はリラックスタイムと称してテレビを何も考えずに眺めたり、SNSを更新したり。

12時就寝。

・・・なんか健康的になった気がします。

勿論、仕事が失われたのはかなり痛いですが、それは世の芸術に携わる仕事の方々は皆同じ。苦しい時です。それならばいっそ前向きに、楽しく過ごしてやろうと思います。

舞台を、形に残す動きが・・・

自分が最初に知ったのは、Twitterで見かけたのですがどこかの高校の吹奏楽部でした。

その部活の公式Twitterにて、定期演奏会の中止の連絡と、それに伴い観客は入れずにホールで演奏を行いその様子をYouTubeにて限定公開する旨の告知でした。

それを見て、感服しました。確かに中止にしてしまうと今まで作り上げてきたものが完全に失われてしまう。でも、例えリアルタイムで演奏を聴いてくれる人がいなくなっても、このように形に残すというのは大いに意義のあることだな、と。

最近は、プロのオーケストラまでがその方式をとるように。

東京交響楽団さんはニコニコ動画での生放送を行うそうですし、神奈川フィルさんはTwitterにて規模を縮小した演奏を生配信しておりました。

そして、こちら。びわ湖ホールプロデュースオペラ「神々の黄昏」。

こちらは予定していた3月7日、8日の両日とも無観客でYouTubeにて配信することを決定しました。

制作費が1億6千万近くかかっており、1年がかりで準備を進めてきた大きなプロジェクトだけあって、ただの中止ではなくこのような形に収まったことは喜ばしく思います。

僕の関わっている団体も映像に残すという選択をした楽団があります。自分自身楽しみにしていた公演でしたし、出演者の仲間たちと一時でも舞台を共有する事が出来るというのは非常に嬉しいです。

今の生活は苦しいかもしれないけど

今、我々フリーランスの音楽家は苦境に立たされています。

何ヶ月も、下手したら1年も前から準備してきた舞台が全て無くなってしまう。無力感、虚無感に襲われることも多々あったでしょう。

この自粛ムードがどれくらい続くかは分かりませんが、先の見えない不安もあるかと思います。

ただ、記事のタイトルにもしましたが、僕は前向きに考えようと努めています。

冒頭に書いた通り、今はものすごく健康的かつ文化的な生活ができています。

ピアノの練習を8時間近く集中して行ったのなんて、音楽大学の受験勉強中だった頃ぶりなんじゃないでしょうか。

今はありがたいことに大変忙しくさせて頂いており、1日に複数の現場を掛け持ちする日も少なくありません。

そんな中、じっくり自分の音楽に向き合う時間ができたのは、ある意味大きな事だなと思っています。

ここまで集中して勉強できるほどの時間を確保できる機会なんて、そうそう無いですからね。

この自粛期間が終わった時に、自分の糧となるように準備していきたいと思います。

ABOUT ME
condzoomin
指揮者・ピアニスト・愛猫家。ショスタコーヴィチの作品研究と演奏をライフワークにしています。好きな日本酒は浦霞。