公演レポート

ちちぶオペラ公演「くるみ割り人形」に寄せて

横浜交響楽団の定期演奏会に続いて、こちらの公演のレポートも書かせて頂きます。

2022年8月20日、21日の2日間にかけて、埼玉県秩父市にて行われた「ちちぶオペラ」という公演に出演してきました。

↑昨年の公演の様子

昨年、コロナ感染者数の増加に伴い泣く泣く断念した、オリジナルオペラ「くるみ割り人形」の全幕上演がついに実現しました。

まずは8月17日。小屋入り初日です。

ホールに入り、舞台のあまりの美しさに驚きました。

ここがオーケストラの演奏場所、オーケストラピット。通常のオペラと違い客席と同じ高さにあります。

くるみ割り人形は、言うまでもなくチャイコフスキーの作曲した名作バレエですが、今回は演出家の海下智昭先生の手によって脚本が新しく作成され、オペラとして生まれ変わりました。

↑演出家の海下先生。謎のメイクをされていますが、演者も兼ねていたので・・・

小屋入りしてからは13時〜21時の稽古。毎日長丁場でしたが、あっという間に時間が過ぎていきました。

稽古の後は、昨年と違い店が開いていたため、秩父の名物を堪能させて頂きました。

↑秩父は、日本酒も美味い!!

2日目からは、オーケストラも合流。

昨年に引き続き「ちちぶオペラアンサンブル」として音楽を盛り上げます。

↑終演後の1枚。

オペラというのは、「夢」のようなものでしょうか。

普段足を運んでいるホールの舞台が、この日だけは時にクリスマスパーティーが行われている大広間になったり、雪の舞い散る幻想的な風景になったり、お菓子の国になったり。

お客さんと演奏側が一体となって作る「非日常」です。

そして、終演後はあっという間に「日常」に戻ってしまう・・・

束の間の夢だからこそ、人は魅了されるのでしょうね。

3日間の舞台稽古はあっという間に過ぎ去り、2日間の公演もあっという間に過ぎ去っていきました。

↑くるみ割り人形役の堺さんと、クララ役の大澤さん

終演後、歌手の皆さんは名残り惜しみながら写真をたくさん撮っていましたので、混ぜてもらいました。

↑クララ(子供)役の上原光琴さん。きっと秩父を代表するプリマドンナになることでしょう!

Twitterの方に全ての写真を掲載していますので、詳しくは是非、そちらからご覧ください!一人一人、本当にユニークなキャラクターです。

終演後は、特に打ち上げがあるわけでもなく(こんなご時世ですしね)、帰路につきます(帰る前に秩父で夕食は食べましたが)。

夏の一大イベントが終わってしまいました。寂しい。

寂しいですが、同時に途方もない充実感も覚えています。

また、この素晴らしい5日間を共に過ごした皆さんと同じ舞台に帰ってこられますように。

ABOUT ME
condzoomin
指揮者・ピアニスト・愛猫家。ショスタコーヴィチの作品研究と演奏をライフワークにしています。好きな日本酒は浦霞。